【ALBUM REVIEW】National Health / National Health(1977)

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AOTYを書き上げてから通常運用に戻そうと思っていたので、前回のレビューからすっかり更新が空いてしまいました。
仕事や、その先にある今後の人生について、まあ結局転職しただけでは何らの先行きも見えない、という先行きが見えてきたので、やっぱりいろいろやっていきたいですね。
なのでブログも再起動したいな、と。
あんまり趣味をおろそかにしているとまた精神やられますし。
健康に気を使って生きていきましょう。

ということで、今日は「国民の健康」(?)を標榜するバンド、National Healthの1stアルバムを紹介したいと思います。Genevieve Artadiをキッカケにしてハマったバンド第2弾、GilgameshのAlan Gowenが関わっているもう一つのバンドですね。

このバンドは、カンタベリー・シーンのバンドHatfield and the NorthとGilgameshが合体してできたバンド。
音楽性は、Hatfield and the Northがロック色強めだからか、Gilgameshの幻想的なムードもありつつ全体的に程よくロックの勢いがあって、「フュージョン(融合)」という言葉の意味を体現するような作品となってます。


アルバム1曲目「Tenemos Roads」からいきなり14分越えの大曲。
序盤は幻想的かつ牧歌的、そして朝の目覚めのようなキーボードで始まりますが、これはどこか90年代のゲームミュージックのような懐かしい感じのするサウンドでほっこり。内容的にはいくつかのパートが合体してできているプログレッシブな楽曲ですが、序盤の主題となるパート、途中のギターとベースがブイブイいうジャズロックなパート、そして中盤からは妖精のような女性Voが入る幻想的なパート、そして最後は主題に戻りつつ女性Voも合流してフィナーレを迎えるという、非常によく構築された内容になっています。


2曲目も同じように、キーボードが導く牧歌的なパート、ヴォーカルのAmanda Parsonsがいざなう幻想的なパート、ギターとベースとドラムが火花を散らす高速ジャズロックなパートが1曲のなかにうまい具合構成されていて、非常に濃密な楽曲となっています。

5曲入りで50分近くある、1曲1曲がかなり長めなアルバムなんですが、曲調がパートごとにコロコロ変わるため、あれ? 5曲しかないの? と意外に感じます。そして、ダレずに一気に聴き終わってしまう。ノリがいいパートも多いので、外で聴いてもテンション上がるし、作業しながら聴くのにも最適です。
プログレのような重々しさも無く気軽に聴ける一方で、幻想と熱狂のコントラストはスリリングで、聴き応え抜群。
かなり中毒性の高い作品でした。カンタベリーシーンは掘り甲斐がありますねぇ。

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